旅回りのストリッパー、バーバラが名古()屋に帰って来た。沖縄集落の中のタケ子が経営する飯み()屋の二階が彼女の住居で、内縁の夫・宮里と親()友のアイコが待っているはずだった。その日は、バーバラの弟の正()とタケ子の娘、タマ枝、和男の不良中学生三人が修学旅行からはずされた腹イセに積立()金強()奪騒動を起こし、()人質の野呂教諭が縛られ、物干し台に転がされていた。宮里は原発を転()々と渡り歩く労働者・原発ジプシーでヤクザの仲間入りをしている。バーバラとは沖縄のコザ暴動以来の間柄で、彼女はそろそろ、二人で堅気の仕事に就い()て結婚したがっていた。バーバラは宮里の顔を見るや、アイコのことを聞く。アイコは()福井の美浜で原発労働者相手の娼婦をさせられていて、宮里の手引きで逃げて()来たが、前日、美浜へ帰ってしまっていた。バーバラは、宮里がやくざに寝返ってアイ()コを帰し()たと思い込み、学校をクビになった野呂()を鞄持ちとして再びドサ回りの旅に出た。そして、美浜に向かう()。殺されたと思っていたアイコは元気だった。彼女は好きな()男、安次を葬ったと()ころであっ()た。学校を追われた正たちも宮()里と共に美浜()に来ていた。事()故で死ん()だという安次は、本当は原発で作業中に廃液漏れで被爆し、()事故隠しの為にボート小屋に監禁されたの()だった。アイコは一計を案じ、安次を死んだことに()して埋葬す()るが、後日、やくざの目を盗()んで安次を墓から掘り出し、バーバ()ラと野呂()を仲人に墓場で結婚式をあげる。二人は浜を急ぐ()が、海上の船から銃で撃たれてし()まう。バーバラや()正たちは、アイコと同じ境遇にあるフィリッピン女()性のマリアにもやくざの魔の手が迫って()いるのを知り、マリアを連れて名古屋にもどる。そして()、老船長の船でフィリピンまでマリアを連れて密航しようと考えた。マリアを追ってやって()来たやくざの戸張は、宮里にアイコ殺しの()代人として自首しろという。宮里は拒()否し、戸張を銃で撃つが、暫く後、戸張の子分に撃たれてしまう。よろよろと外に出る宮()里をやく()ざとつながっている鎧刑事が待っ()てい()た()。そして、瀕死の宮里から銃をもぎ取ったバーバラが刑事めがけて発砲する。...
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